有料会員登録 東洋経済オンラインとは
ライフ

うまくいかない人はショックな出来事に「被害者意識」で反応…感情に振り回されない人が持つ"たった1つの習慣"

8分で読める
落ち込む男性
ストア派哲学が教えるのは、感情に流されず、自らの思考を見つめ直す技術だ(写真:buritora/PIXTA)
2/4 PAGES
3/4 PAGES
4/4 PAGES

別の例を挙げよう。ある企業の社長が、売上で負けている競合他社に嫉妬しているとき、その背後には「我が社の製品は他社と同等以上に優れているのに」という個人的な判断が潜んでいる。嫉妬心に囚われ、ライバルにばかり目を向けているので、自社の製品やサービスを改善することに集中できない。これでは、ビジネスはうまくいかなくなる。

感情に流されるのではなく、感情の「理由」を考える

エピクテトスも、このような被害者意識の問題点に気づいていた。彼は、自分の判断に責任があるのは、自分自身だけであると説いた。この教えは、誰かから気分を害されるような何かを言われたときにも当てはまる。大切なのは、瞬間的な感情に従わないようにすること。もし、感情に流されてしまえば、あなたも口汚い言葉で相手を罵ることになるだろう。そうすることを選んだのは、あなた自身に他ならない。

『ストイック・マインドセット 感情をコントロールし 「今」に集中するための成功法則10』(KADOKAWA)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

本能的な反応に従わないということは、まったく行動もしないという意味ではない。セネカは、父を拉致し殺した盗賊たちを追うことを選んだが、それは怒りからではなく、父への愛と、盗賊による犠牲者をこれ以上出さないようにするためだった。彼は瞬間的に生じた感情についてじっくり考え、冷静かつ思慮深く行動したのだ。

自分の感情を慎重に扱うことは、ストア派哲学の基本原則だ。将来を不安に感じるとき、ストア派哲学ではこう自問自答する。「なぜ?」「仕事を失うことを恐れている理由は?」「なぜ嫉妬している?」「その感情の根底にある判断は何?」「怒りを感じているのは、誰かに不当な扱いをされたと思い込んでいるからではないだろうか?」「この不当な扱いを受けたという感覚は、どこから生じているのだろう?」。

そうすることで、自らの判断を検証し、自らの感情を深く理解できるようになり、他者(親、同僚、友人、愛する人、見知らぬ他人)への共感力を高められる。自分のネガティブな判断に囚われることなく、状況を冷静に俯瞰し、平穏な心の状態で、取るべき最善策を決められるようになる。これこそが、真のポジティブ思考だ。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数