──タイトルに込めた意味は。
通貨は、中央銀行なり政府なりがパンと刻印して「これが通貨です」と言えば信用力を持つというものではない。もちろん中央銀行は重要なプレーヤーではあるが、社会のさまざまな要素が関係したエコシステム(生態系)をつくっていかない限り、通貨の信用は確保できない。
その思いにいちばん近かったのが、歴史家ニーアル・ファーガソンの『マネーの進化史』にあった「通貨にいかにして信用を刻印するか」という言葉だった。
──どんな読者を想定しましたか。
欲張っているかもしれないが、さまざまな読者を想定した。
まず、市民だ。通貨の安定は、究極的には財政の持続可能性に支えられている。税金を集めるにも歳出を抑えるにも、国民の理解がなければできない。中央銀行の独立性も国民の理解が不可欠だ。
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