ここ数年、保護者の方から急増している相談があります。
「うちの子、選択問題や一問一答は解けるんです。でも、記述問題になると手が止まってしまって……。中学入試も高校入試も大学入試も、最近は記述が多いって聞くのに、どうすればいいでしょうか?」
近年、こうしたご相談が本当に増えました。それもそのはずで、中学入試・高校入試・大学入試、いずれのレベルでも記述問題の比重は年々大きくなっています。共通テストの導入以降、その流れはさらに加速しました。
「知識を持っているかどうか」ではなく、「その知識について自分の言葉で語れるかどうか」が問われる時代になっているのです。
そして、長年この現場にいると、あることに気づきます。記述に強い子と弱い子は、昔から驚くほどはっきり分かれるのです。
もちろん、本人の努力や資質の差もあります。ですが、それ以上に大きな差を生んでいる要因があります。それが家庭での会話の質――もっと具体的に言えば、保護者の方が子どもにする“質問の仕方”です。
記述に強い子の家庭に共通する「質問」
たくさんのご家庭を見てきた経験から言うと、記述問題にスラスラ答えられる子の家庭は、例外なく“親からの質問が多い”という特徴があります。
親が子どもに対して、日常的に深い質問をたくさん投げている。子どももそれに答えることに慣れている。こういう家庭で育った子は、記述問題という“問いに対して自分の言葉で答える”作業を、ごく自然にこなせるのです。
逆に、記述で手が止まる子の家庭は、必ずしも会話が少ないわけではありません。ただ、「質問の質」が違うのです。


