しかし、一部情報によると、当初の売り上げ目標として掲げていた約70億円に対して実際の数値は30億円ほどと半分以下にとどまった。その結果、09年に閉店。わずか3年ほどと短い営業期間となってしまった。
そもそも鉄道がないとはいえ、車でアクセス可能な立川に行けば百貨店が充実している。かつジャスコ(現イオン)がモールで接続された先にあるとなれば、苦戦も予想されたのではと思えるが、当時の百貨店事情を見ると1991年度をピークに低調だった売り上げは05年前後に小康状態となっている。
三越としても05年に名古屋で「ラシック」、新宿で「アルコット」といった業態を打ち出していたタイミングであり、今のうちに新たな市場を開拓しようと模索していた時期だったのだろう。
全1030席、リニューアルでDXを果たした今風フードコート
そうした紆余曲折を経たイオンモールむさし村山だが、直近では25年に大規模なリニューアルを経験している。飲食店を中心に53店舗のリニューアルを実施し、土地柄多いと目されるファミリー連れ向けに遊び場などを刷新した。
例えば3階に「もくいくひろば」として、地場の材木などを使った遊び場を整備。さらに1階のセンターコート付近には、1200平方メートルと広々とした広場を新設している。芝生エリアに加えてテラスエリアも用意するなど、買い物目的ではなくてもふらっと来て時間を潰せるようなイオンモールへと進化した。
肝心のフードコート「Food Forest」は、30席を増やし全1030席に。さらにいわゆるフードコートでイメージするような座席などが集まった「食の共有スペース」、芝生と小上がりを融合させた「Step Garden」、外の景色を見ながら食事を楽しめる「Chill Garden」と3エリアを整備した。
1階からエスカレーターで上がると、左手にFood Forestが現れる。右手にはゲームセンターがあり、ゲームセンター側には「サーティワンアイスクリーム」や「築地銀だこ」なども。食事目的以外にふらっとゲームセンターに来たようなファミリーを吸い寄せるような設計になっている。

