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観光客が消えた鎌倉で…1日1000個売れる開運土産"大仏さま焼き"「ひょうたんからコマ」な誕生の舞台裏

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ともや 大仏さま焼き
鎌倉にある和菓子屋の「ともや」。二代目夫婦が考案したほほ笑む「大仏さま焼き」が大人気に(写真:筆者撮影)

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「金運にしようかな」

「恋愛運も気になる……!」

紫陽花の季節を迎えた、鎌倉の小町通り。

観光客でにぎわう和菓子店の店先で、そんな会話が聞こえてくる。

大仏の顔をかたどった焼き菓子「幸せをよぶ大仏さま焼き」を選んでいるのだ。

健康運、人気運、金運、美人運、仕事運、恋愛運。

6種類の“開運フレーバー”から好きな味を選べるユニークな仕掛けと、手のひらサイズのかわいらしいたたずまいが話題を呼び、繁忙時には1日1000個近く売り上げることもある看板商品である。

このヒットを生んだのは、老舗和菓子店ともや鎌倉小町店の二代目夫婦だ。

大仏さま焼きの誕生背景には、伝統の味を守る夫と、新しい風を吹き込む妻、ふたりの視点が重なり合う店づくりがあった。

二代目夫婦が引き継いだ、小さな和菓子店の悩み

大仏さま焼きが誕生する前、「ともや」は昔ながらの和菓子屋だった。

鎌倉駅から徒歩5分ほどの小町通り沿いにある。平日の午前中も開店とともに人が訪れていた(写真:筆者撮影)

創業は1981年。先代の頃は、酒饅頭やお団子、わらび餅などを販売し、地域にも親しまれてきたが、時代の変化とともに客層やニーズも変わっていった。

転機が訪れたのは、二代目・南祐介さんが店に入った頃だ。

「当時は人手不足もありましたし、売り上げも決して順調とは言えませんでした」

そう振り返るのは、妻の亜実さん。家業を手伝うなかで、店の課題を間近に見ていた一人だ。

和菓子屋に生まれ育った祐介さんは、出会った頃は逗子の飲食店で働いていたが、家業を継ぐのはごく自然な流れのように見えたという。

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