科学的エビデンスが次々と明らかになるなか、これまで個人の自己責任とされてきた睡眠に対して、社会全体で取り組む動きも急速に進んでいます。政府の「骨太方針2025」においても、国民の健康と経済成長を支えるための施策として、睡眠対策が明確に位置付けられました。
具体的には、運送業での睡眠時無呼吸症候群への対策や、睡眠障害の医療受診向上、厚生労働省がまとめた睡眠ガイドの普及啓発 、さらには企業における健康経営の普及を通じた睡眠対策の支援に、国が本腰を入れることが明記されています。
これは、睡眠不足による「プレゼンティーイズム(出勤しているが体調不良で生産性が低下している状態)」が、国家的な経済損失をもたらしているという危機感の表れです。
企業側もこの問題に敏感に反応しています。
例えば、建設・不動産業界の大手である大東建託は、従業員の睡眠改善を経営の重要な課題と位置づけ、全社的な取り組みを開始しています。同社と連携して睡眠改善に取り組む成井浩司医師によると、社員にスマートリングを配布して睡眠時間や質を客観的なデータとして可視化し、自発的な行動変容を促しています。
さらに、睡眠時無呼吸症候群の疑いがある社員をデータから抽出し、睡眠の専門家のもとでの早期治療へとつなげる仕組みを構築しており、実際に睡眠時間の増加などの成果を上げています。
今日から実践すべき睡眠戦略
現代人の睡眠対策について、以下の3つのことが大事になります。
1.目標は6.5時間〜7.5時間睡眠
短すぎても長すぎても、脳や全身の臓器は老化し、病気のリスクが高まります。自分の体を若々しく最高の状態に保つための最強のアンチエイジングが、この時間帯の睡眠です。

