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実は「ブレークスルー」を模索していた一面も…作中でのび太が自らを鼓舞していた《壮大なハッタリ》のセリフ

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のび太が作中でかましていた意外なハッタリを紹介します(写真:Luce)
  • 横山 泰行 富山大学名誉教授/ドラえもんアナリスト

INDEX

テストの点数はいつも0点で、ジャイアンにイジメられればドラえもんの力を頼ってばかり……。のび太といえば、そんな自堕落で他力本願なイメージが強いですが、富山大学名誉教授でドラえもんアナリストでもある横山泰行氏によれば、実はのび太にも「ブレークスルー」を模索していたフシがあるそうです。
本稿では、横山氏の著書『ポケット版「のび太」が教えてくれたこと』から一部を抜粋・編集する形で、作品ごとのストーリーの一部を追いながら、のび太が「らしくない」ハッタリをかましている場面を紹介します。

「野比のび太の名を、歴史の一ページにのこしたい!」

――その日、のび太は腕を組んで真剣に考えていました。

「ぼくは、やがてはおとなになるだろう。この先、どういう人生を歩むか、それはわからないが、とにかくこの世に生まれたからには、何かひとつ足あとをのこしたい! 野比のび太の名を、歴史の一ページにのこしたい!」

のび太らしくもなく、ずいぶんしっかりしたことを言い出しました。しかし、そんな状態は長く続かず、しばらくすると腕枕をし、鼻チョウチンをふくらませながら、いつものスタイルで寝てしまいました。やがて、未来の大百科事典を持って「タイムマシン」から帰ってきたドラえもんに、のび太は怒鳴りつけられます。

「ひるねなんかしている場合かっ」

のび太がその事典を見ていくと、ツチノコについて、こう明記されていました。

「は虫類、有りん目へビ科、ヘビ亜科、日本産全長六十センチ。昔は単なる想像上の動物とされたが、1976年……、東京の剛田武さんによって発見」

それを読んだのび太は「スック」と立ちあがり、宣言します。

「ぼくが先に見つける‼ 百科事典に名前をのこすぞ」

そして、町の広場には「ツチノコツチノコ……」とつぶやきながら、草むらの中を懸命に探すのび太がいるのでした。

(『てんとう虫コミックス ドラえもん 第9巻』小学館 第2話目「ツチノコ見つけた!」より)

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