そして、両腕を組み、口にはエンピツをくわえ、目を閉じて唱えます。
「精神を集中して考えよう」
しかし、目を閉じていたのがいけなかったのか、あっという間に「グウ」と大好きな居眠りに落ちてしまいました。ハッと気づいたのび太はイスから飛びあがり、両手で頭を叩きながら、叫びます。
「バカバカバカ‼」
そして、自分を厳しく叱りつけました。
「こんなだらしないことでどうするんだっ」
(『てんとう虫コミックス ドラえもんプラス 第3巻』小学館 第19話目「シャラガム」より)
のび太は、ぐうたらしていることが多いのですが、ブレークスルーしたくて頑張る場面もあったのです。だらしない自分という壁をなんとか乗り越えようとしていたのですね。
「自信を持て! ぼくは世界一だと!」
――ドラえもんは、恋をするとすっかり「ダメダメちゃん」になってしまいます。白いネコに恋したドラえもんは、真っ昼間からゴロゴロと横になり、食事中もポヤ~ンとした状態。のび太の分までパクパク食べておきながら、「どうもこのごろ食よくがなくて」などとわけのわからないことを言い出す始末です。
ドラえもんは、ネズミにかじられて耳がないのがコンプレックス。デート前には、鏡台の前で、ボール紙で作ったつけ耳などを試してみたけれど、どうもかっこよく決まりません。だから、自分の容姿にまったく自信が持てないのです。
「デブはいやだって。風船みたいな顔は、きらいだって」
勝手に悪いほうに思い込み、「ぼくはもう、こわれてしまいたい」と、すっかりしょげかえってしまいました。恋のコーチを買って出たのび太は、相手を引きつける話し方をドラえもんに教えようとします。しかし、いくら練習してもうまくいきません。
「やっぱりぼくなんか」
悲観して、6本のダイナマイトに火をつけようとするドラえもん。それを見たのび太は、こんな言葉で勇気づけたのです。
「話しなんか、どうでもいいさ。口先よりま心だ。いちばんいけないのは自分なんかだめだと思いこむことだよ。自信を持て! ぼくは世界一だと!」
(『てんとう虫コミックス ドラえもん 第7巻』小学館 第5話目「好きでたまらニャい」より)

