一方で、鉄板という選択が、セルフ型との摩擦として現れる場面があった。
鉄板で提供されるパスタは、見た目の迫力がある一方で、セルフ型の店舗では運びにくさも出る。実際、パスタとアヒージョの2品を注文するとトレーが2つになり、1人では一度に運べず、席まで2往復することになった。ファミリー利用でも同様の状況は起きうる。
もう1点気になったのは返却口。一般的なフードコートは多くがそうだろうが、返却口の最下段が腰より高い位置にあることで、重い鉄板を持ち上げる動作が必要になるのだ。結果、「片手でトレーを1つずつ持つ」ということは難しく、返却にも往復が発生することとなった。トレーが1つでも鉄板には相応の重さがあるため、非力な女性や子どもにはややハードルが高いかもしれない。
「熱々の鉄板で提供する」という商品の魅力そのものが、セルフ運用では運搬・返却の負荷として出てくる。フルサービスの業態であれば何の問題にもならないはずだが、そうなるとこの価格では提供できないだろう。この辺りの問題をどう解消するかは、業態として今後問われる点になるかもしれない。
サンマルクカフェにもパスタ。喫茶事業では“軽い食事”として売る
鎌倉パスタとてっぱんのスパゲッティが、それぞれレストラン事業・小型フードホール業態として展開するパスタとは別に、グループ横断での動きも見える。
サンマルクカフェには、店舗・時間限定でパスタメニューが存在する。
サンマルクカフェのパスタは、カフェに来た人の「食事も済ませたい」という需要を受けるメニューに見える。鎌倉パスタのようにパスタを主目的に来店してもらう設計ではなく、カフェ利用の延長線上に食事を差し込む形に近い。

