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6月上旬、ビットコインの価格が一時、1ビット=1000万円を割り込んだ。2025年10月に記録した史上最高値からほぼ半値である。
企業も個人も暗号資産から距離を置き始めたこの6月、フリマアプリのメルカリはサービスの強化に出た。6月8日、暗号資産交換業大手のコインチェックと組み、メルカリの暗号資産サービスを担うメルコインの取扱銘柄を3から15へ一気に増やしたのだ。
累計400万口座、取引を始めた人の85%が暗号資産未経験——。“最初の一歩”の入り口を作ってきたメルカリは、なぜ相場が冷え込む局面で銘柄を広げる判断を下したのか。
高まる「ビットコイン離れ」の空気
暗号資産相場の冷え込みを示す材料には事欠かない。
ビットコインを財務戦略に掲げる上場企業が相次いだのは、つい昨年までの話だ。いまは保有を見直す動きが続いており、ゲーム会社enishが6月9日に622万円の売却損を出して全量を手放すなど、熱狂の出口では損切りのニュースが目立つ。
この空気は、6月8日の提携発表会にもそのまま持ち込まれた。コインチェックの井坂友之社長は、低迷する市況について、短期的には「マクロの要因や各国の規制の動向に左右される」と認めた。だが一方で、アメリカで先行するETF(上場投資信託)の承認を「エポックメイキングな出来事」と挙げ、機関投資家の参入余地を語った。
メルコインの中村奎太CEOも「市況感に左右されない形で事業を営みたい」と話す。2人とも市況の低迷は認めたうえで、撤退や縮小には一切触れなかった。
