何が両社を強気にさせるのか。提携の中身はこうだ。
メルコインの取扱銘柄を従来の3から15へ広げる。従来の3銘柄とは、ビットコイン、イーサリアム、XRP。いずれも世界で最も広く取引され、日本でも人気の高い定番だ。追加される12銘柄には、シバイヌやドージコインといったミーム系も含まれる。
中村氏は、従来の3銘柄が「誰もが気軽に持てる入り口」としての役割を「十分に果たせた」と総括。そのうえで、サービスを「誰でも持てる」から「もっと持ちたくなる」段階へ進めると説明した。
狙いは口座の「積み増し」よりも「稼働」
メルコインの口座数は累計400万(26年3月末時点)。サービス開始から約3年で到達した数字だ。取引を始めた人の85%は暗号資産投資が未経験で、年代構成は各世代がほぼ均等となっている。
国内の暗号資産口座は全体で1403万(日本暗号資産等取引業協会調べ、26年2月末、重複含む)。メルカリ本体の月間利用者約2400万人は、業界全体の口座数を上回る。
ただし、メルコインの400万口座がすべて動いているわけではない。質疑で中村氏が明かしたところでは、実際に取引へ至ったのは「200万ぐらい」にとどまる。月々のアクティブユーザー数はさらに波がある。
だから、狙いは口座の積み増しよりも稼働だ。「アクティブなお客様を増やすことが、ビジネス戦略のいちばんの中心」と中村氏は言う。眠っている半分を動かす仕掛けが、今回の銘柄拡充である。
操作感は変えない。円換算の表示、1円からの少額購入、数タップで完結する売買はそのままだ。簡単さは据え置いたまま、選べる銘柄だけが取引所並みに増える。
