「一人でいるのは退屈だなとは思っていました。マッチングアプリをやったりやらなかったり。何人かとは会いましたが、連絡が来なくなることがほとんどでした」
その頃には「女性慣れしている男性を追いかけたい」という気持ちは薄れ、「友達みたいな感覚で話せる人」を求めていたという麻衣さん。アプリでの検索条件は、「愛知県内在住、年収400万円以上、身長170センチ以上、年齢は上10歳・下5歳」。さほど高望みとは言えないが、会えても関係が長続きしなかった。
「会話は弾んだと私は思っていました(笑)。それでもなんでうまくいかなかったんだろう……」
「このまま同じ毎日が続く」ことへの恐怖から
30代半ばを過ぎ、麻衣さんに変化が訪れる。会社で管理職に昇進し部下を得た。それ以上の野心はない麻衣さんは「これからも同じような毎日がずっと続いていく」ことに恐怖のようなものを覚えた。
「環境を変えたい、と思いました」
転職をするか彼氏を作るかのどちらかを考えたという麻衣さん。まずは使い慣れたマッチングアプリを再開。検索条件は変えなかったが、職業欄は「運送業」で収入欄は未記入、ヒゲヅラの写真をプロフィールに載せていた真太郎さんとも会うことにした。
「最初の待ち合わせ場所はドトールです(笑)。私は16時までしか時間がないと伝えてあったのに、彼が指定したのは15時。1時間だけなんてやっつけ仕事なのかなと思いました」
しかも、ドトールに現れた真太郎さんは近所に出かけるようなカジュアルな服装。それなりに身なりを整えて臨んだ麻衣さんは脱力したようだ。

