なによりも、地方、郊外ロードサイドにおける家電市場縮小は、これからさらに加速する。人口減少高齢化が進む地方、郊外では、空き家問題が深刻になることはあっても、新築住宅件数は減少するばかりである。住宅業界ではリフォームに期待はしているものの、実際、リフォーム需要が起こっているのは三大都市圏の郊外部であり、地方においてはあまり期待できないと考えるべきだろう。
地方において「くらしまるごと」捕捉したとしても、市場全体が縮小に向かうことは避けられず、飛躍的にシェアを上げるしか、生き残ることは難しい。そうした中長期的な未来を踏まえて、郊外ロードサイド型チェーンのヤマダ、エディオンは統合することを選んだ、ということである。
地方郊外での家電需要に関しては新規参入者もいる。家具インテリア大手のニトリ、PPIH(ドン・キホーテ運営会社)、アイリスオーヤマなどによるジェネリック家電への参入は最近、話題にもなっている。
若干客層が違うPPIHは置いておいても、ニトリ、アイリスの家電は少しずつ存在感を増していくことが予想される。ご存じニトリは郊外中心に全国に店舗網を展開済みで、さらに大都市部にも進出を続けている。アイリスはメーカーという位置付けではあるが、実態的にはホームセンター業界まるごとがアイリスの売場だと言っても過言ではあるまい(アイリスなしでホームセンターの売り場は成立しないと言われている)。この両社の家電需要取り込みは一定のシェアを家電量販店から奪うことになるだろう。
圧倒的なトップシェアを構築したニトリの強み
ちなみに、家具インテリア業界で、ニトリがなぜ、圧倒的なトップシェアを構築したか、と言えば、その来店頻度で他の家具チェーンを圧倒したからである。ニトリはあらゆる家具類を売っているが、その1階の大半部分を占めているのが多種多様なインテリア雑貨であることはご存じであろう。
この雑貨類はシンプルなデザインで、コスパが高く、女性客などの支持を得たことで、たまにしか用がないほかの家具チェーンは家具需要が発生したときの選択肢から外されてしまったのである。来店の際に、あのコスパの高いニトリ家具を見知っていた女性客は、ニトリを選択肢の筆頭とした。
