「車のボンネットに置いたり、燃えるゴミに出したりする。それは熱や衝撃で燃えますよね。幅広いお客様に普及したからこそ扱い方が様々になっていて、それが原因で事故につながるケースも増えています」
釘を刺すような極端な使い方をする人はいないにしても、日常の扱いの中で起きる事故を、メーカーとしてどう防ぐか。新セルの開発も、その問題意識の延長線上にあると言う。
正しい廃棄方法を伝える啓発活動も
「すてる」フェーズの取り組みも、同じ文脈にある。同社は2026年2月、リチウムイオン電池の危険性と正しい廃棄方法を伝える啓発キャラクター「リイオンくん」を発表した。
リチウムイオン電池の英語表記「Li-ion」と、炎をまとったライオン、さらに語呂合わせの「144」をかけ合わせた商標登録キャラクターで、啓発目的に限り画像データを無償提供する。
全国の直営店「Anker Store」には使用済みの自社製モバイルバッテリーの回収ボックスを順次設置し、破損・故障品も下取りで受け付ける。
「ゴミ収集車が燃える事故も起きている。少しでもリーディングカンパニーとして解決したい」と猿渡氏。経済産業省や環境省とも連携を進め、自治体に啓発ポスターの掲出を働きかけているという。リサイクル素材を使ったケーブルにこだわるなど、細部にまで「すてる」への意識が及んでいる。
