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『広告を出稿しても売れない』時代に企業が磨くべきたった1つの力 「信頼による差別化」という現代の最強武器

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広告を見てイライラする女性のイラスト
一方的に“見せられる”広告に違和感を抱いたことはないだろうか(写真:drawlab19/PIXTA)
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3.CUSTOMERS:「顧客」が信頼する「ブランド」

理念から生まれたプロダクトは顧客の間で語られ、別の顧客を生むことになる。そうした循環が、ブランドを内側から加速させるのだ。このことに関連して登場するのが、ご存知のとおりどん底から這い上がったアップルの話題である。私も、あの十数年に関する記憶はいまだに鮮明だ。つまり、それほどのインパクトがあったのだ。

アップルは、2000年前後には瀕死状態だった企業だが、その15年後には世界のブランドランキングの常連となった。興味深いのは、この10年ほど、アップルがいわゆるブランド・マーケティングをほとんど行っていないにもかかわらず、圧倒的な信頼を獲得している点である。(188ページより)

それは、顧客とのあらゆる接点を通じて“一貫性と整合性のある体験”を提供し続けているからこそ。この点については、長きにわたるアップル・ユーザーとしても強く共感できる。

iPhoneやMacの完成度の高さ(納得感)はもちろん、Apple Storeでの対応のよさやGenius Barでのサポートなど、すべてにおいて「アップルらしさ」が貫かれているのだ。それは間違いなく信頼につながる。事実、私も“アップル以外”に乗り換えようと考えたことは過去に一度もなかった。

ここで重要なのは、「語られたストーリー」ではなく「体現された一貫性」である。アップルの理念は、美しい広告やプレゼンだけでなく、日常の利用体験すべてに落とし込まれ、常に期待を上回る形で再現される。だからこそ、信頼されるブランドになっている。(188ページより)

端的にいえば、顧客が自らの体験を通じて「これは信じられる」と感じた瞬間にブランドは成立するのだ。いわばブランドは、企業側が伝えるものではなく、顧客が信じるものだということ。それは結果であり、先につくり込むものではないのである。

だからこそ、「ブランディング」ではなく「ブランド構築」が意味を持つのであり、すなわちそれこそが「信頼による差別化」なのだ。

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