カテールは選挙の街頭演説者や警護関係者に愛用されていた高耐久のビニール傘だ。透明で視界を遮らず、強風にも強い。
その機能性に美智子さまも関心を持たれて、実際に手にされてお気に召し、帰京されてからご自分用のビニール傘を所望されたそうだ。
「宮内庁からの『壊れにくく視認性が高いビニール製で透明度が高いものを』という要望を受けて素材にも工夫しました。一般的なビニール傘には塩化ビニールが使われますが、生地同士がくっつきやすいので、素材には多層フィルムを使用するようにしました」
競合が真似できない「逆支弁構造」を開発
さらに、それまでの製造ノウハウを踏まえて「逆支弁(ぎゃくしべん)構造」という技術を開発した(この技術は特許を取得)。
「宮内庁から『皇后さまは、お顔がよくみえるように、いつも肩に担ぐように傘をさされる』と聞き、正面からの風の際も持ち手のご負担を少しでも和らげるようにと、穴をあけることを考案しました。さらに、穴が目立たないようにする工夫もしています」
これが「逆支弁構造」で、強風にあおられても傘が裏返らないよう、透明なフィルムに小さな穴をあけ、内側からの風を外へ逃がす。外からの雨は侵入せず、風だけが抜ける仕組みにもなっている。
実際に納品した商品を園遊会で使用された美智子さまは、大変好まれたという。
その後、商品名を「縁結(えんゆう)-雅-」と名付け、現在は同社の公式オンラインショップなどで1万7600円(税込み、以下同)で販売している。

