「日本では着物を着てる日本人女性も多いし、とても美しい。中華民族の服もきれいだし、中国も日本のように、もっと自信を持って自分の文化を表現してもいいのでは?」と思うようになり開業に至った。
ちょうど、中国国内の「中華文化への誇り」が高まっている時期と重なり、若者の伝統文化への関心につながった。日本ほど「本格的」ではなく、もっとコスプレの感覚だが、そこから湧いてくる文化への誇り、文化とのつながり感は、実際の古跡に行くと感じるものも増すであろう。
実際に現在、海外留学した若者は卒業する際に中国の伝統服装を着たり、海外旅行の時に中国式の服を着たりする。はっきりした根拠はないが、多かれ少なかれ、日本で感じた自国文化へのプライドから影響を受けていただろう。
中国では没入型の文化体験が大人気
中国の文旅の進化は伝統服装を着るだけではない。例えば、現在北京や上海などの大都市で流行っているパフォーマンス・レストラン「宮宴」がある。没入型の空間で、料理だけではなく、伝統文化に関するパフォーマンスを堪能することができる。
お店に入ったら、竹林や庭石などで飾った庭が広がり、いかにも昔の中国の風景。中に進むと、約2000円で伝統服装とヘアセットができ、撮影用の屛風も用意されている。長い部屋の真ん中にはパフォーマンス用の舞台。両側には客席が設置されていて身近でパフォーマンスが観られる。
食事は高級食材のフルコースだが、料理と料理の間に、プロのダンサーの古代舞踊、名劇のショートバージョン、観客とのコミュニケーション、中国茶道など、飽きないようプログラムが組まれている。
