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重要なのは「何をやるか」ではなく「何をやめるか」 50歳を過ぎたら心に刻むべき《人生後半の勝ち筋》の見極め方

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「努力は蓄積し、いずれ報われる」という考え方は捨てるべきだという(写真:metamorworks/PIXTA)
  • 佐藤 優 作家・元外務省主任分析官
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まず敵との接触を断ち、その後、適切な地点で部隊を再掌握し、次の行動に移行する。この一連のプロセスが機能している限り、退却は敗北ではなく、戦力の再編となります。

退却は「次の反攻」を前提とした戦略的行動

しかし、この統制が崩れた瞬間、退却は敗走に変わります。ここで重要なのは、敗北は退却した時点で決まるのではないということです。「退き方を誤ったとき」に初めて決定するのです。

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実際、戦場においては戦闘そのものによる損害よりも、不適切な退却による損害の方が致命的になる場合が少なくありません。

したがって「逃げる」という選択は消極的な行為ではなく、むしろ最も高度な戦術的判断となり得ます。

この原理は軍事にとどまりません。企業経営においても同様です。事業撤退を行う際には、明確な目標と再起までの段取りを社内外に示し、組織の動揺を抑えることが不可欠です。

計画が明確であれば、大胆な資産売却であっても信頼は維持されます。逆に、中途半端な撤退は不信と混乱を招き、組織の崩壊を早めます。

また、退却には「目標設定」が不可欠です。敵の追撃方法、地形、交通網、味方との関係を踏まえ、十分な再編制の余裕を確保できる地点を選ばなければなりません。

目標が近すぎれば態勢が整わないまま再度攻撃を受け、再退却を繰り返すことになります。その結果、士気は低下し、不安が蔓延します。

退却とは単なる後退ではなく、次の反攻を前提とした戦略的行動なのです。

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