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重要なのは「何をやるか」ではなく「何をやめるか」 50歳を過ぎたら心に刻むべき《人生後半の勝ち筋》の見極め方

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「努力は蓄積し、いずれ報われる」という考え方は捨てるべきだという(写真:metamorworks/PIXTA)
  • 佐藤 優 作家・元外務省主任分析官

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撤退という言葉には、一般に敗北のイメージが伴います。しかし実際には、撤退こそ最も高度な戦略判断です――。こう語る、作家で元外務省主任分析官の佐藤優氏は、人生の後半を乗り切るためには、いかにうまく戦線を縮小し、戦力を温存させるかの戦略が重要だといいます。
そんな佐藤氏が指摘する、これまでの日本社会では常識とされてきた一方で、人生後半の戦略的な撤退を妨げてしまっている考え方とはいったいどんなものなのでしょうか。同氏の著書『五十歳からの知的撤退戦』から一部を抜粋・編集する形で紹介します。

「拡張」から「収縮」への戦略的転換

人生後半において、最初に放棄すべき前提があります。それは、「努力は蓄積し、いずれ報われる」という考え方です。

この発想は、長らく日本社会において半ば常識として受け入れられてきましたし、実際、一定の時代においては現実とも整合していました。

たとえば、近代日本における官僚制や企業社会、あるいは軍隊的な序列システムの中では、時間の経過そのものが価値の増加を意味していました。勤続年数は信用であり、経験はそのまま評価へと転化されていたのです。

こうした構造の中では、努力は時間とともに蓄積し、やがて一定の成果として回収されることが期待できました。

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