ただし、この結果をそのまま「YouTubeが主役になった」と読むのは早計だ。なぜなら、上述のSNSとあわせてブラウザ検索(Google Chrome、Safari、Microsoft Edgeなど)の利用も聞いてみたところ、その利用率は85%にものぼったからだ。
加えて、新車購入の検討を開始してから「1番はじめに」検索するアプリを聞いたところ、Chromeなどのブラウザ検索が79%であるのに対し、YouTubeは15%であった。
YouTubeの存在感はたしかに増しているが、新車検討の入り口においては依然としてブラウザ検索が圧倒している。現状、YouTubeはあくまでブラウザ検索を補完するものとしての強さであって、置き換えるところまでには至っていないと見ていい。
これは、考えてみれば自然な結果でもある。新車検討の初期段階では、メーカー名、車種名、グレード差、価格帯、サイズ、燃費、安全性能、納期……など、まず広く網羅的に情報を集める必要があるからだ。
候補を横並びで比較し、全体像を把握するには、一覧性の高いブラウザ検索のほうが向いている。動画は立体的でわかりやすい反面、必要な情報だけを短時間で横断的に拾うには必ずしも効率がよくない。
新車検討の出発点がなおブラウザ検索であるのは、商品特性を踏まえればむしろ当然だろう。
YouTubeが強いのは「走り」と「口コミ」
では、YouTubeは何のために使われているのか。ここを見ると、ブラウザ検索とYouTubeの役割分担がはっきりする。
結論から言えば、YouTubeは価格やスペックを細かく確認するための媒体というより、見た目や走り、口コミといった「感覚に近い情報」を補うための媒体として使われている。

