東洋経済オンラインとは
ライフ

死体解剖は"医療器具"だけではできない…おたま、スプーン、電動ノコまで使う法医学現場のリアル

7分で読める
(写真: mits/PIXTA)

INDEX

死体解剖にはどんな器具が使われているのか。専用の医療器具だけでなく、「おたま」や「ざる」といった意外な道具も現場では活躍している。頭部の開頭に使う電動工具など、その実態は想像以上に多様だ。法医学の現場で使われる器具と作業のリアルに迫る。書籍『法医学教授が教えている 死体の授業』より一部抜粋してお届けする。

法医解剖医が普段使っている解剖器具をご紹介しましょう。下の「解剖器具リスト」は、私が普段の解剖のために解剖室に常備しているレギュラー道具です。日替わりで法医解剖医が変わる施設であればまた別ですが、道具にはそれぞれの医師によってこだわりがありますから、リストの内容はあくまで私のケースです。

「お玉って味噌汁を注ぐときの?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、次ページから主要な道具をどのように使っているかを簡単に解説していきます。

(画像:『法医学教授が教えている 死体の授業』)

おたま(大・中・小)

このリストの中で一般の方にも一番馴染みがある道具は、「おたま」ではないでしょうか。味噌汁やスープをすくう「おたま」は、大中小とサイズが異なる3種類を常備しています。私たちは「おたま」と呼んでいますが、これらは実はレストランの厨房でごく一般的に使われるレードルです。このレードルは、大=100cc、中=50cc、小=30ccと1杯あたりの容量が書かれており、もち手の部分はまっすぐになっています。メスで体を開いたあと、腹腔内(お腹の中の空間)や胸腔内(肺が入っている空間)に液体が溜まっている場合は、このレードルですくって検査をします。

2/5 PAGES
3/5 PAGES
4/5 PAGES
5/5 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象