近年、多くの企業が「心理的安全性」を重視しています。
ですが、日本企業ではしばしば、「否定しないこと」「厳しいことを言わないこと」として理解されるケースがあります。
これは大きな誤解です。
「心理的安全性」は“優しい職場”ではない
本来の心理的安全性とは、「率直に意見を言っても大丈夫だと思える状態」を指します。
つまり重要なのは、“本音が言えること”です。
決して、「気を遣い続けること」ではありません。
ところが現実には、「心理的安全性を高めよう」という掛け声のもとで、厳しいフィードバック自体を避ける空気が広がることがあります。
すると、管理職はどんどん苦しくなります。
本当は言わなければいけない。チームのためにも、本人の成長のためにも必要だと思っている。でも、関係悪化を恐れて言えない。
結果として、管理職は“責任だけ重く、何も言えない立場”になっていきます。
これが、「管理職は罰ゲーム」と言われる背景の一つです。
さらに問題なのは、部下側も成長機会を失うことです。良かった点も、改善点も、期待も伝えられない。すると、「自分はどうすればいいのか」がわからなくなります。
誰にも本音を言われない組織では、人は育ちません。

