それもそのはず、実はGOSSOは今回のM&A以前から、「肉寿司」の横浜・西船橋の店舗をフランチャイズで運営してきた。いわば、もともと「肉寿司」を扱ってきたフランチャイジーが、そのまま本部の立場を引き受けた形だ。GOSSOにとって「肉寿司」は、降って湧いた新規事業ではなく、勝手知ったる業態だったわけである。
生みの親であるスパイスワークスが独自性の強い業態を生み出す「ゼロイチ」型なら、それを多店舗化で育てるのはガーデンの得意分野だ。実際、今や同社の稼ぎ頭である「山下本気うどん」も、もとは個人店だったものをライセンス契約・商標取得を経て20店舗超にまで伸ばしている。
「山下本気うどん」よろしく、スパイスワークスが生み出した「肉寿司」を、ガーデンが育てる…。生みの親から育ての親に渡った「肉寿司」だが、そのシナリオはうまくいかなかったようだ。
キャッチーなコンテンツは、冷めるのも早い
では、GOSSOの手腕で「肉寿司」は返り咲くのか。ここからは、あくまで筆者の見立てである。気がかりなのは、「肉寿司」も「0秒レモンサワー」もブームとして加熱しやすいぶん、冷めるのも早そうだという点だ。耳目を引くキャッチーなコンテンツは、目新しさが武器であるがゆえに、それが失われた途端に飽きられやすい。
「肉寿司」がこれまでたどった道がまさにそれだった。馬肉の寿司という新鮮な驚きで火がついたものの、模倣が氾濫して陳腐化し、ついには「地雷」と揶揄されるまでになった。キャッチーさで広がったコンテンツが、キャッチーさを失って沈んでいく――その難しさに、GOSSOは直面することになるかもしれない。
