料金は店舗により異なるが、飛び込み利用なら最安値1時間880円。提携店を含めて利用できる「多拠点フルタイムプラン」なら月額4万1800円、法人プランなら月額3万3000円で、提携店を含めて全国70店舗をどこでもいつでも利用できる。決して安くはないが、ドリンクやフード代を考えればかなりお得だ。
2019年に第1号店をオープンしたこのサービスは、6年で全国50店舗、アプリ会員55万人を突破した。前編では、業界平均より20ポイント低い「FL(フード&レイバーコスト)40%」という独自の運営指標と、ターミナル駅でのドミナント出店戦略が急拡大を支えていることを見てきた。
ただし、SHARE LOUNGEの真の強さは、そこではない。50ある店舗が1店舗1店舗、異なる設計思想でつくられていることにある。
客を想定して、店をつくる
「紋切り型で『どこでも同じ店』というチェーンの安心感は、それはそれであると思います。ですがSHARE LOUNGEは『居心地の良い空間』をサービスの軸にしていますので、立地や客層に合わせて、変えていくべきだと考えています」
CCCのSHARE LOUNGE事業責任者の川口彩さんは、設計思想をそう語る。黒や木目を基調としたラグジュアリーな雰囲気は共通させつつ、各店の設計は、社内外のデザイナーや店舗プランニング担当者が、立地と客層を踏まえて作り込んでいるという。
では、各店舗はどのように設計されているのか。私が足繁く通う「イノゲート大阪」にあるSHARE LOUNGEで、立ち上げから責任者を務める富田朋史さんに聞いてみた。
「お店をつくるときに、まず、どんなお客様に利用してもらいたいかを考えるんです。それが決まってから、そのお客様はどんなものに興味があるのか、どういうものが好みなのかと考えて、内装や家具や書籍のセレクトを決めていきました」
イノゲート大阪が入るのは、JR大阪駅直結のオフィスビルだ。そのため富田さんは、ビジネスパーソンを客の主軸に据え、「落ち着いた色調で質が高いものをセレクトすること」を目標に置いたという。
