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「まさかおとぎ話じゃあるまいし…」秘密のサインで人間に蜂蜜の場所を教える、アフリカの野生の小鳥の衝撃生態

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ハチの巣
アフリカに生息するノドグロミツオシエという小鳥は、ヒトに蜂蜜の場所を教えます(写真:vetre/PIXTA)
  • 渡辺 佑基 総合研究大学院大学統合進化科学研究センター教授

INDEX

蜂蜜のありかを人間に教える小鳥がいる―そんなおとぎ話のような実話をご存知ですか。アフリカのノドグロミツオシエと原住民との知られざる協力関係を、海洋生物学者・渡辺佑基氏の書籍『鳥は飛びながら眠る』から抜粋・編集してお届けします。

ノドグロミツオシエという、アフリカに生息する小鳥のことを知った時、私は度肝を抜かれた。「まさか、おとぎ話じゃないんだから」と信じられぬ思いがした。なんせこの鳥は、「ミツオシエ」の名が示すように、ヒトに蜂蜜の場所を教えるらしい。秘密の信号を原住民と交換し、互いに協力し合うらしい。

小鳥に導かれて原住民は蜂蜜を収穫し、小鳥は蜜蝋をぱくぱく

この鳥の好物はハチの巣である。ハチの腹部から分泌され、巣の材料となるワックス(蜜蝋)を日々の糧とする。問題は、蜜蝋をどのように手に入れるのかだ。がむしゃらに巣を襲えば、反撃されて痛い目に遭う。そこでこの賢い小鳥は、自分の代わりに巣を襲撃してくれる相棒、すなわち原住民を探す。

原住民は原住民で、一方的に利用されるわけではない。彼らは蜂蜜に目がない。蜂蜜ほど糖分が凝縮された、奇跡のような自然物は他になく、それはそれはほっぺたが落ちるほどおいしい。そこで彼らは、小鳥に導かれて木の幹に作られたハチの巣を見つけると、斧で木を切り倒し、煙でハチを追い出して、蜜のぎっしり詰まった巣蜜を収穫する。蜜蝋はいらないので、その場に置いておく。そもそもヒトはワックスを消化できない。そうして残された蜜蝋を、小鳥がぱくぱく食べるというわけだ。

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