逆に、マンダロリアンとグローグーの『子連れ狼』のような旅路とエピソードには微笑ましさがあり、作品の世界観にいつものような暗さがない。
とくに、小さくてかわいいグローグーの愛らしさは、シリーズのなかで異色だ。彼の行動に笑いが起きる場面もあり、場内が温かい空気に何度か包まれたのを感じた。明らかにこれまでの『スター・ウォーズ』作品とは異なる空気感を醸し出していた。
それが示すのは、本作がライト層向けの作品であり、シリーズ未見の人への入り口としての位置づけになっていることだ。
シリーズ未見のライト層向け作品になった背景
それには理由がある。
50周年という節目を迎える来年に公開される予定の『スターファイター(原題)』は、本編シリーズ9作(エピソード9)の後の宇宙を描く初めての物語になる。さらにその先には、ジョージ・ルーカスによる原作にはない、まったく新しい物語の『スター・ウォーズ』の新3部作の企画が進んでいる。
つまり、来年は『スター・ウォーズ』の新たな幕開けの年になるのだ。そこからシリーズは新章に入る。
その序章の位置づけになるのが今回の『マンダロリアン・アンド・グローグー』だ。歴史ある大作シリーズが次なる時代へと変革を遂げる新章へのプロローグは、若い世代をはじめとした新たなファン層の開拓の役割を担っている。
そのためのグローグーだろう。小さくてかわいいキャラクターが活躍する物語で、女性をはじめとする若年層へのアプローチを狙った。
実際、週末のシネコンのスクリーンには、若い世代の男性グループやカップルのほか、女性の2〜3人組の姿も目立っていた。
SNSを見ても、女性層からの好評のポストが目立つ。一定の成果を得ているようにうかがえる。
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【後半は胸熱】
