ストーリーはこれまでのシリーズ同様、単純明快だ。与えられたゴールに向かって、次々に挟み込まれるミッションをこなしていく王道のスペースアクションアドベンチャーになる。
そこには、オリジナル3部作からの昭和世代ファンにとってたまらないシーンがいくつもあった。
とくに、メカファンに大人気のAT-ATウォーカー。エピソード5『帝国の逆襲』で、雪原を迫りくる帝国の大軍のなかでひときわ威圧感を放っていたAT-ATが、本作でも帝国の残党との戦闘で登場する。屈強そうな筐体の4本脚の全地形対応戦闘ビークルだが、その動作はどこかぎこちなくもあり、実はあまり強くない。
耐ブラスター装甲プレートを装備し、前方にはヘビーレーザーキャノンとブラスターキャノンと強力な火力を備える戦闘力の高いトランスポーターである一方、脚を狙われるとバランスを崩してあっさり倒壊する。
そのギャップに良さがある。本作のマンダロリアンとの戦闘では、けっこう活躍する。それでもやはり破壊される。そのAT-ATらしいやられっぷりに不思議な爽快感があった。
ほかにも、エピソード6『ジェダイの帰還』のルーク・スカイウォーカーとジャバ・ザ・ハットの対峙や、両軍勢の砂漠での戦闘を彷彿させるいくつものシーンがあり、エピソード4『新たなる希望』の伝説の名シーンのオマージュには胸を熱くさせられた。
本作には、オリジナル3部作への愛とリスペクトが満ち溢れている。心を揺さぶられた昭和のおじさんは少なくないに違いない。
これまでのシリーズとは異なる世界観のスピンオフ
一方、スピオンオフとなる本作には、これまでのシリーズと異なる点も多い。
今回のマンダロリアンの物語には、シリーズを通して描かれる共和国軍と帝国軍の戦闘と、その根底にあるスカイウォーカーの血筋を巡る光と闇の闘いとは、直接的なつながりはない。定番になっているキャラクターの成長の裏の試練もない。
スピンオフだから当たり前といえばそうなのだが、シリーズ全体を覆い尽くす暗いトーンと重い空気感がないのだ。
次ページが続きます:
【小さくてかわいいグローグー】
