今年1〜2月、米Anthropic(アンソロピック)が自社の生成AI(人工知能)「Claude(クロード)」に自動化ツール「Claude Cowork(クロード・コワーク)」や法務、財務、マーケティングといった専門業務のプラグイン機能を追加すると、これらが既存のSaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)の役割を代替してしまうのではという懸念から、日本でも多くのSaaS株が売られた。
ただ、SaaSが担う顧客企業の業務フローを細かく分解してみると、SaaSにはクロードのような生成AIだけでは完結しない領域があることがわかる。その中心となるのが、SaaS企業が構築し、顧客企業を囲い込んでいる記録型システム(SoR=System of Record)だ。
記録型システムとは、文字どおり、企業の取引データなどの厳密な記録と管理を目的とするシステムのこと。SaaS企業は、記録型システムにより顧客企業の固有データと業務ルールを蓄積しており、これが今後、生成AIのエージェントとどのような関係を構築していくのかが、AI時代のSaaSの生き残りをめぐる論点になっていく。
LLMはルールベースや機械学習より優れているとは限らない
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