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「SaaSの死」ではなく、むしろ追い風
――年初に株式市場でアンソロピックショックとともに「SaaSの死」という言葉が広がり、世界的にソフトウェア株が急落しました。まずは率直な受け止めからお伺います。
寺田 上場企業の社長として、株価の動きはつねに確認している。ただ、あの前後で業績に影響が出ているSaaS企業はほとんどない。それなのにマーケットが急変したので、実態とは違う形で動いている実感があった。
Sansanに関していえば、この1〜2年ずっと社内で言ってきたのは、AI(人工知能)時代には企業が持つ独自のデータや業務文脈が重要になるということだ。そうした戦略を練ってきた。だから今はむしろ追い風を感じている。今後数年間は脅威より機会だ。業績で示していくしかないと捉えている。
――立場が違いますが、東條さんはいかがですか。
東條 最初にあの言葉を聞いたとき、違和感を覚えた。そもそもわれわれアンソロピックが「SaaSの死」を標榜しているわけではないからだ。SaaSには業務に特化した知識やビジネスルールが詰め込まれ、何より顧客企業のデータを預かっている。そこがわれわれの最先端AIモデルとの決定的な違いだ。業務ルールとデータを持つ基幹的なSaaSは、AIという文脈の中でむしろ価値が高まるとみている。
――生成AI企業とSaaS企業は、競合関係なのか、補完にあるのか。一般のビジネスパーソンには見えにくいところがあります。
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