これまでフォルカーはさまざまな投資家から「事務所を売ってほしい」というオファーを受けてきたそうです。
しかし、フォルカーはすべてを断ってきました。
理由は極めてシンプルです。
「投資家が入ると、どうしても利益を優先するようになる。たとえば19歳の選手にビッグクラブから巨額のオファーが届いたら、そこへ移籍させようとするだろう。本来なら実力に見合った小規模なクラブでプレーしなければならないのに」
高い共感力と厳しさを併せ持つ
フォルカーは自らの武器を「共感力」だと言います。
選手たちの気持ちを理解して寄り添い、だからこそトニ・クロースやマリオ・ゲッツェといったスター選手たちと信頼関係を築いてこられたのです。
ただし、優しさだけでなく、厳しさも併せ持っています。
マリオ・ゲッツェがバイエルン・ミュンヘンからバルセロナへの移籍を希望したときには、はっきりと「マリオ、それは現実的ではない」と伝えたそうです。
現在、フォルカーは1年の半分くらい旅行に出かけており、会社に来る機会は限られています。
それでも「スポーツ360」の担当者が各クラブのニーズをわかっていないと、「なぜこれだけしか情報がないんだ?」と厳しい要求を突きつけます。
あるクラブとのオンラインミーティングに同席したことがあるのですが、契約選手について納得できない提案があった瞬間、フォルカーの表情が一変しました。
「もうその選手についての話はやめだ。関係ない他の雑談なら話してもいい」

