JR発足後、国鉄型車両は年を追うごとに数を減らしていったが、直流特急型電車には長年活躍した車両も多い。国鉄型特急電車として最後まで残り、定期運用として2024年まで「やくも」で活躍した381系や、21年まで「踊り子」で走り続けた185系はその代表格であろう。
185系は1981年の登場時、特急と通勤輸送の両方を考慮した車両として、国鉄特急型としては異例の窓が開く構造で登場し、座席も簡易な転換クロスシートだった。当時の国鉄の厳しい事情を感じつつも、筆者には特急型としては決して手放しで歓迎できる車両ではなかった。
だが、JR化後には内装をリクライニングシートに改め、塗装の変更などさまざまなテコ入れが行われた。中でも、湘南色やかつての157系塗装などの「国鉄カラー」に塗装されると、やはり国鉄らしさを感じさせる車両であった。
特急を「身近な乗り物」にした電車たち
JR発足後も国鉄の直流特急型電車は活躍を続け、各社・列車ごとに独自の塗装を施したり、グレードアップしたりした編成が相次いで登場した。それらは決してどれもがいいデザインとは感じなかったが、各社の意気込みは感じることができた。
そういった車両も次第に新型車に追われ、首都圏の特急列車としてさまざまな列車で見られた183系も引退し、185系、そして381系も消え、国鉄時代の特急電車は姿を消した。すでにJR初期に登場した車両も現役を退く時代である。だが、車両としての歴史や風格はもちろんのこと、現在のように特急を身近な乗り物にしたという点でも、国鉄時代に生まれた直流特急型電車の功績は大きいといえるだろう。
