■症状
初期症状は、咳や発熱(38~39℃ぐらい)、鼻水、喉の痛みなどで、風邪やインフルエンザとほぼ同じです。感染してから1週間前後で症状のピークを迎えます。加えて、ウイルスが気道の粘膜にダメージをもたらすため、咳や痰といった症状が長引きやすいのも、hMPVの特徴です。
高齢者や免疫力が低下している人では、ウイルスが喉や鼻などの上気道から、気管支や肺などの下気道にまで広がることがあり、その場合には重症化することもあります。
重症化すると、激しい咳や呼吸困難、喘鳴(ぜんめい・呼吸のたびに「ゼーゼー、ヒューヒュー」という音がする)などが現れます。重症化しやすい人は次の通りです。
1歳未満の乳幼児
早産児や低出生体重児
心疾患や慢性肺疾患を持つ子ども
【高齢者】
全介助または大部分で介助が必要な状態
COPD(慢性閉塞性肺疾患)、喘息、糖尿病、慢性腎臓病(透析)患者
持病を複数持っている人
65歳以上には危険なウイルス
予後についてですが、先に挙げたリスク因子のない子どもや成人では亡くなることはほぼありませんが、高齢者にとっては致命的となりうる感染症です。
国際感染症学会に投稿された最新の研究報告によれば、hMPV感染で入院した65歳以上の高齢者の12カ月後死亡率は、34.8%に達していました。 これは呼吸器症状が直接の死因になっているだけでなく、ウイルスが引き金となって全身の持病を悪化させる「負の連鎖」を引き起こしたものと考えられています。
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