1つは、新型コロナウイルスの影響です。
コロナ禍での感染対策により、hMPVをはじめとする呼吸器ウイルスの流行サイクルが大きく乱れました。その間ウイルスに曝露されなかったことで人々の免疫が低下し、活動再開とともに再流行(リバウンド)が起きやすくなっているのです。
2つめは、新しい変異株の出現です。最近、hMPVの遺伝子に変異株が出現しました。この変異は人間の免疫システムをすり抜ける能力が高く、これが感染急増の一因と考えられています。
そして3つめは、診断技術の普及です。PCR検査などの診断技術が普及・進化したため、これまでは「原因不明の風邪」とされていたものが、hMPVだと診断される機会が増えたのです。
感染力が強く・症状はほぼ風邪
続いて、hMPVについてこれまでにわかっていることをお伝えします。
■感染経路
主な感染経路はインフルエンザや新型コロナウイルスと同じで、咳やくしゃみ、会話などで飛ばす唾液を吸い込む飛沫感染と、ウイルスが付着したドアノブなどに触れた手で自分の目や鼻、口を触る接触感染です。
換気の悪い空間や混雑した空間では、空気中を漂う微小な粒子(エアロゾル)を吸い込むことで感染する可能性もあります。そのため、保育園や高齢者施設、家庭内での集団感染がよく見られます。
■感染力の強さ
hMPVの大きな特徴は、幼少期にほぼ全員が感染するという高い感染率です。
5~10歳までにほぼ100%の子どもが、少なくとも一度はhMPVに感染し、抗体を持ちます。ただ、hMPVに感染しても長期的な免疫記憶が作られないので、何度も感染を繰り返すことになります。
また、症状が治まってからも数日はウイルスが体内から排出されるため、人に感染させてしまうリスクが残っていることもわかっています。
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【重症化しやすい人の特徴】
