「マスコミが株式会社って、おかしいよな!」
新人の頃、先輩記者がそう言い出したことがあった。
どの組織にもいる、やたら理屈っぽくて正義感の強い人だ。周囲は「まあ、まあ」といった感じで受け流す。
それでも先輩は止まらない。
「株主の利益のために原稿を書くって、ありえないだろ!」
みな黙って机に向かう。新人の私は声には出せないが、心の中で大きく頷(うなず)いていた。
もし、新聞記事やテレビニュースを「株主利益」目当てに作っていたら、誰も見なくなる。信用できないわけだ。
新聞社の社長だって分かっている。たいていは記者出身なので、現場に「株主利益を最優先に記事を書け」なんてバカなことは言わない。それが「報道の死」を意味することぐらい理解している。
だから、こう思う。
マジで、株式会社をやめたらいいんじゃね、と。
みなさんの会社はどうだろうか。
昨今、「株主至上主義が行きすぎている」という声は上がっている。そして、社員や顧客、地域などにも配慮した「修正」の動きもある。
だが、どこまで修正をかけようと、株式会社である以上、根本の問題は解決しない。
「略奪装置」
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