私がチャーリーさんに言い返しているのを見た先輩が、「チャーリーさん、大塚ちゃんが返してて嬉しそうな顔してたよ。若手はみんな通る道やねん。キレるのはチャーリーさんなりのコミュニケーションで、根性とか度胸見てはるのかもね」と教えてくれました。
千穐楽を迎え、みんなが帰ったあと、寒い廊下でチャーリーさんとすれ違いました。
思わず目をそらしてしまう私に「キミ、がんばって売れてね」と手を挙げて去っていかれました。はじめていただいたチャーリーさんの優しい言葉に、私は、この世界でがんばってみたいと腹の底から思えたのです。
本音が見えれば、怒られるのも怖くない
なぜキレるのか? なぜ怒られるのか? なぜそんなことを言うのか?
私はチャーリーさんの言動の本音が見えなかったから、怖かったのです。
しかし、「怒ってくれた人は、こちらにわざわざエネルギーを投じてくれている」という考え方ができるようになってからは、誰が自分の味方かわかるようになってきました。
人は怒っているとき、本音が言葉や態度に現れて、人生観や生き様までもむき出し状態になります。
つまり、怒ってくれている人は、その価値観や考え方をこちらに見せてくれているということ。たとえ怒られているとしても、相手の本音を知ることができるなんて、めちゃくちゃ貴重な経験だと思いませんか?
相手の本音を知ると、こちらも素直な気持ちで語り合うことができます。
おまけに信頼し合える絆もできてくるので、怒られることでいい関係がスタートできるともいえます。
このように、芸人になってからは、弁が立ち、頭の回転が速すぎる師匠や先輩たちに、かなりバラエティーに富んだ内容で怒られています。
新喜劇というかなり特殊な環境に、運よくたまたま入ることができた凡人の私は、気がつけば怒られるようなことをやらかしてしまっているようなのです。
だけど、怒られるからといって怖気づいて仕事を辞めても、次の職場でまた怒られて辞めたくなるだけ。同じことを繰り返すだけです。
