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成田悠輔の「選挙不要論」は正しかったのか?トランプ再選で露呈した、フェイクに溺れる民主主義の限界

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エビデンスの罠
なぜ人々はエビデンスより“信じたい話”を選ぶのでしょうか?(写真:tetsuro125/PIXTA)
  • 杉谷 和哉 岩手県立大学総合政策学部准教授

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SNSにはフェイクニュースがあふれ、選挙では“感情を刺激する物語”が事実よりも強い影響力を持つ――。そんな「ポストトゥルース時代」において、民主主義そのものへの不信感が世界中で広がっている。なぜ人々はエビデンスより“信じたい話”を選ぶのか。本稿では『エビデンスの罠』を一部抜粋のうえ、機能不全に陥る現代民主主義の深層を考える。

『22世紀の民主主義』の衝撃

優秀な経済学者であり、今やタレントとしても活躍するイェール大学の成田悠輔の著書、『22世紀の民主主義』は、2022年に出版され、年間ベストセラーに選出されるほどの話題を呼んだ一冊である。

成田の立論はそれほど複雑なものではない。提示される「22世紀の民主主義」とはその実、選挙を排したアルゴリズム民主主義に他ならない。成田によれば民主主義とは詰まるところ、民意を重視して、それを反映した政策を作り実施するための政治制度である。

しかし、その民意を反映する手続きとしての選挙が、今や機能不全に陥っている。投票率は低下し、若年層の減少によって生じる非均衡はもはや隠しがたいものとなっている。こうした事態を受けて成田は、選挙制度に対してもはや時代遅れであるとの診断を下す。

代わりに提示されるのが、アルゴリズムを用いた「無意識民主主義」である。この構想において民意は、私たちが暮らしの中で残していくデータに基づいて把握される。だが元来、民主主義においては、お互いが自分の利益を抱えつつ、公共的に物事を考えて話し合うことが望ましいとされてきたはずだ。

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【フェイクニュースが政治の趨勢を左右する】

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