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新婚旅行の聖地→バブル遺産となっているが…《廃墟ホテル群》が眠る岬に広がる「野生馬の王国」

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550ヘクタールの岬には廃墟ホテル群が佇み、野生馬が自由に歩き回っている(写真:筆者撮影)

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宮崎県最南端に位置し、日向灘を望む都井岬。その550ヘクタールの敷地はすべて希少な日本在来馬である野生馬「御崎馬」の住み家となっている。

海へ向かって広がる丘の上で馬たちは風に吹かれながら草を食み、時には観光客の車の前をゆっくりと横切る。4月~5月にかけては出産シーズンを迎え「春駒」と呼ばれる愛らしい子馬たちが誕生している。

都井岬へは入り口にある「駒止の門」で、馬の保護と管理のための協力金(一人500円)を払って入場する。馬が飛び出してくることもあるため、都井岬の敷地内は時速30kmを守り注意して運転する必要がある(写真:筆者撮影)

野生馬が自由に闊歩する道路の横に目をやれば、バブル期に建てられた多くのホテルが廃墟となって今も佇んでいる。

廃墟となった都井岬荘。植物が建物をのみ込むような勢いで侵食している(写真:筆者撮影)

青い海に囲まれた美しい岬に、かつての繁栄の痕跡、それを飲み込むように生い茂る草木、そして新たに生まれる命が共存している。文明と自然、過去と現在、そして今を生きる馬たち……その鮮やかなコントラストが訪れた人の心にどこか特別な余韻を残す。不思議な魅力に満ちた場所だ。

丘の上か眺める海と馬の景色がすばらしい(写真:筆者撮影)

岬と野生馬と廃墟ホテル。この独特な風景を見せる岬はどのような歴史をたどってきたのだろうか?

【画像を見る】小さな岬に多く立ち並ぶ廃墟ホテル群と、生まれたばかりの子馬たちの様子

岬の隔絶された環境で

御崎馬の歴史は江戸時代に遡る。1697年に高鍋藩が軍馬育成のために藩営牧場を設置したことが始まりだ。

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【かつて「新婚旅行ブーム」で沸いていた宮崎】

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