余談になるが、決して忙しいとは言い難い月曜日の夜。従業員はテキパキとチャキチャキ働いていた。この動きも思わず注文したくなる雰囲気を作っている。
2名で来店し約2時間の滞在で合計5725円、1人あたり2863円という着地になった。いつもの流れでビールから始まるが、従業員からの説明によって確実に無限串専用サワーと55円の無限串が入口になり、ドリンクや一品料理が自然に積み上がっていく。
「値上げの時代」に、串カツ田中が選んだ逆張り
串カツ田中の既存店売上が、1年以上にわたって前年比110%を超え続けていることをご存じだろうか。しかもその原動力は、1本55円の串だという。
ユニシアホールディングスが2026年4月に公表した第1四半期決算説明資料には、こう記されている。「ヒット商品の『無限串』による集客効果により、キャンペーン等に頼らず昨年度から昨対比110%を維持し売上高を継続的に拡大」。
食材費・人件費の高騰を受け、外食各社が値上げを重ねるなか、串カツ田中は2025年4月にあえて1本50円(税込55円)という低価格の看板商品を打ち出した。大型キャンペーンに依存せず集客できるこの体制は、2025年11月期の既存店売上高前年同月比平均113.1%、2026年11月期第1四半期では118.2%という数字として結実している。
次ページが続きます:
【安くても儲かるのはなぜ? 五層の「仕掛け」】
