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致死率50%「ハンタウイルス」の正体 新型コロナの"次のパンデミック"となるリスクは?【感染症に詳しい医師が解説】

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ハンタウイルス感染者
カーボベルデ沖のクルーズ船「MVホンディウス」から搬送されるハンタウイルス感染者(写真:DrTedros via X/提供:Anadolu via Getty Images)
  • 久住 英二 立川パークスクリニック院長
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■予防

薬やワクチンが不十分である以上、最大の防御策はネズミとの接触を避けることです。以下に具体的な予防策をまとめました。

ネズミによる感染症はハンタウイルス以外にもサルモネラ、ペストなど数多くあります。特定の感染症対策というよりも、ネズミそのものを近づけない環境づくりが、最も有効な予防策といえるでしょう。

・清掃前の換気:物置などに入る際は、窓やドアを全開にして少なくとも30分以上は風を通し、空気中のウイルスを追い出しましょう
・ホコリを立てない:乾いたまま掃き掃除をするとウイルスが舞い上がります。消毒液などで湿らせてから拭き取るのが鉄則です
・ネズミを寄せ付けない:食品を密閉容器に入れ、家の隙間を塞ぎ、庭のガラクタを片付けて巣を作らせないようにします

動物由来感染症について改めて知る

新型コロナウイルスのパンデミックを経て、私たちは動物が持つウイルスによって「動物由来感染症(ペットや野生動物、家畜からヒトに感染する病気)」の恐ろしさを、身をもって知ることとなりました。

しかし、世界にはまだ私たちが正しく認識していない、極めて高い致命率を持つウイルスが存在します。その1つがハンタウイルスです。

ここで重要なのが「ワンヘルス(One Health)」という考え方です。これは、人間の健康、動物の健康、そして環境の健康は1つにつながっているという概念です。

例えば、ネズミの天敵がいなくなると、ネズミの個体数が爆発的に増加します。その結果、人間がウイルスに接触する機会が増え、流行が引き起こされます 。私たちの健康は、決して人間社会の中だけで完結しているわけではないのです。

だからこそ、ハンタウイルスのような感染症を他人事と思わず、日常の小さな備えが重要です。

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