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店を出すなら、人が集まる場所を選ぶ。それが飲食業界の常識だ。しかしその常識をあえて無視し、31年で全国106店舗(2026年3月末時点)、売り上げ143億円を築いた外食企業がある。大阪発の「バルニバービ」だ。人通りの少ない場所に出店し、自らその街を育ててきた。ところが思わぬ副作用が生じる。成功すると地価が跳ね上がり、自分たちが追い出されたのだ。
だがその経験が、次の戦略を生んだ。外食チェーンの動向や新メニューの裏側を探る連載「外食ビジネスのハテナ特捜最前線Ⅱ」。ライターにマエノメリ史織さんを迎えたリニューアル第1回は、「バルニバービ」の経営戦略最前線に迫る。
人がまばらな駅前で、なぜ店は成り立つのか
滋賀県・大津駅の「THE CALENDAR(ザ・カレンダー)」(写真:バルニバービ)
滋賀県・大津駅前には、どこか静けさが漂っている。県庁が徒歩5分の場所にあり、京都駅からも直通で約10分という立地。しかし人の流れはまばらだ。
その駅に直結する複合施設「ビエラ大津」に、「おしゃれなレストランができたらしい」と耳にしたのは2016年のことだった。筆者も実際に足を運んだことがあるレストラン・カフェ「THE CALENDAR(ザ・カレンダー)」だ。
店内に入ると、木目を基調にグレーや黒でまとめられた、モダンな空間が広がる。天井も高く、広々とした客席にはソファーやテーブル席に加え、こたつ席まで用意されている。
「THE CALENDAR(ザ・カレンダー)」の奥にあるこたつスペース(写真:バルニバービ)
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【「この場所にこんな店があれば人は来る」という発想】
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