NASAは先日のアルテミス2号ミッションで、人類を53年ぶりに月の軌道に到達させた。このミッションの主な目的は月面への着陸ではなく、オリオン宇宙船とその打ち上げロケットであるスペース・ローンチ・システム(SLS)が設計どおりに機能するかを、実際に飛行士が搭乗して検証することだった。
今後は、地球の軌道上でSpaceXあるいはBlue Originの宇宙船と月着陸船とのドッキング実証試験となるアルテミス3号ミッションを経て、アルテミス4号ミッションで、ふたたび月面に飛行士を降り立たせることを目指すことになる。
宇宙飛行士が月に降り立ったのは、1972年のアポロ17号ミッションが最後だった。アルテミス計画は、その途絶えた有人での月面探査を53年後に再開しようとしている。
一方、NASAにはアポロ17号の5年後、1977年から(有人ミッションではないが)現在に至るまで約49年間、途切れることなく続けているミッションがある。それがボイジャー1号と2号だ。
太陽系を飛び出しても観測を続ける探査機
ボイジャー計画は、太陽系の地球から外側の惑星や、太陽系外の領域を探査することを目的として計画された。
1977年という打ち上げ時期が選ばれたのには理由があり、当時の惑星の配置が、探査機の行程的に木星、土星、天王星、海王星を連続して観測するのに都合が良く、惑星の重力を利用して加速するスイングバイ航法により、外宇宙まで到達できる条件が整っていたためだ。
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【ボイジャー1号のRTGの発電能力は、現在は年間約4ワットずつ低下】
