最近も、SNS上で「自宅でダックスの子犬が生まれたので安くお譲りします」「ラグドールの子猫がたくさん生まれて、全部は飼いきれないので譲ります(有料)」といった一般の飼い主による投稿を目にしました。
また、里親募集をしているサイトでも、5万~15万円の安価な譲渡費用を請求した掲示があり、運営サイドから「譲渡費用請求ルール違反!!」として、掲載者に対し利用禁止措置が取られていました。
安く譲るという行為は、一見すると問題ないように思えますが、対価(金銭に限らず、金品やドッグフードなどの謝礼も含む)が発生した時点で「販売」と見なされる可能性があります。「知らなかった」では済まされないのが、法律の厳しさです。
対象となる動物は犬猫だけでなく、ペット用として流通している哺乳類・鳥類・爬虫類にも及びます。たとえ悪意がなくても、違法と判断される可能性がある点には、十分な注意が必要です。
具体的には、以下のようなケースが挙げられます。
■ 自宅で生まれた動物をオークションサイトやフリマアプリ、SNS経由で販売する
■ 自宅で生まれた動物をペットショップに引き取ってもらい、金品を受け取る
■ 子犬を欲しがっている知人に子犬を紹介し、ブリーダーなどから紹介料を受け取る
実際にこうしたケースが罪に問われるかどうかは、営利性、社会性、頻度、数などを総合的に考慮するため、個別に判断されることになります。
例えば、2022年8月に判決が出た宮城県の繁殖・販売目的の無登録営業事件では、動物愛護法違反の罪で罰金20万円の略式命令が下されています。
もし、このような事件に第一種動物取扱業者がかかわった場合は、基準順守義務(法第21条)の「取引相手方の法令順守状況確認」と「法令違反のおそれのある相手との取引禁止」が義務付けられているため、基準順守義務違反に問われます。

