感情制御に最も苦労していた子供たちは、最終的に学校を中退したり犯罪を犯したりする可能性が高くなった。対照的に、感情制御に長けた子供たちは、よりよいキャリアを積み、より多く貯蓄し、退職後の計画をより慎重に立て、身体的にもより健康だった。
驚くべきことに、脳画像スキャンと生理学的評価では、彼らの脳と臓器の老化がより遅いことが示されたのだ! 幼少期の感情制御は、個人の発達において非常に強力な要因であり、これらの結果のいくつかを予測するうえで、子供の家族の社会経済的状況や子供の知能レベルさえも上回る影響力を持つことが証明された。
ダニーディンの研究結果は、感情を制御する能力が人生の軌跡に大きな影響を及ぼすことを示唆している。しかし、この研究データにはもう一つの結果が隠されていた。それは、同じくらい重要な真実を明らかにするものだった。
つまり、人生のスタートにおいて感情を制御する能力がどの程度のものであろうと、誰もがその能力を向上させる力を持っているということだ。
感情の機能不全を表す二つの指標
ダニーディンの研究に参加した子供たちの中には、自制心の評価を受けるたびに感情を制御する能力が変化した者もいた。向上した被験者もいれば、低下した被験者もいた。そして、子供たちの感情制御能力が時間とともに変化するにつれ、人生の成功度も同じように変化した。
この研究結果は、きわめて重要な点を浮き彫りにしている。つまり、感情を制御する能力は固定的なものではなく、柔軟性があるということだ。
感情の制御にどれだけ長けているかを測る血液検査などというものは存在しないが、物事の歯車が狂っているときに警告を発してくれるサインは存在する。たとえば、同僚の皮肉交じりの褒め言葉が何カ月も頭から離れないときや、汚れた皿が流しに放置されているからとパートナーに怒りを爆発させてしまうときなどだ。
問題は、われわれが傷ついたり怒ったりすることではない。そうではなく、それらをあまりにも激しく感じ、ときにはそのメッセージを受け取ったあとも長いこと感情を抑えられないことだ。
