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グッドスピードが問題浮上から3年で調査報告書、浮き彫りになる損害保険会社と中古車販売業者の保険金請求をめぐる闇

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グッドスピード
社外調査委員会の報告書を公表したグッドスピード(写真:時事通信)

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中古車販売大手グッドスピード(名古屋市)が3月27日に公表した、社外調査委員会による保険金不正請求の調査報告書が、保険業界に波紋を広げている。

旧ビッグモーター(現ウィーカーズ)による不正請求問題を想起させるような、中古車販売業者と損害保険会社との癒着が垣間見える内容だったからだ。

グッドスピードで不正請求の疑義が持ち上がったのは、2023年7月のこと。それから3年近くが経過した今、なぜ報告書を公表することになったのか。その経緯を振り返りながら、保険金請求をめぐる根深い闇に光を当てていく。

銀行が「ノー」、金融庁と監査法人も疑義で一変

そもそも23年7月というのは、旧ビッグモーターが不正請求をめぐって調査報告書を公表した時期に当たる。組織的な不正行為が明らかになったことで、当時は大きな騒動になっていた。

損保各社がビッグモーター以外にも調査の網を広げていた中で、真っ先にやり玉に挙がったのが、「荒っぽい請求でそれ以前から目を付けられていた」(大手損保幹部)グッドスピードだった。

損保からの強い要請を受けて、グッドスピードは自主的な調査を実施。翌8月には調査の経過報告として、1051件のサンプル調査において30件の不適切請求が見つかったと発表した。

ただ、その原因については組織的な行為や社員個人の故意によるものではなく、書類上の事務的なミスなどと強調していた。

ところが、そうしたお手盛りの自主調査に取引銀行が「ノー」を突き付けた。客観性を担保した調査報告がなければ、停止した融資を再開しないと通告したのだ。

さらに同じタイミングで、金融庁と監査法人が不正会計の疑義を指摘したことで事態は一変。調査に客観性と厳格さが強く求められることになり、お茶を濁して逃げ切ることができなくなってしまったのだ。

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【調査報告書で垣間見えた損保との癒着】

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