日本の2大貿易相手国である中国とアメリカが、レアアースの輸出規制や高関税を外交的手段に用いる昨今、自国サプライチェーンを強化し、自国市場を育成する政策は時代のニーズにかなっている。
しかし留意しなければならないのは、供給網の強化や国産化の推進が、必ずしも世界市場における日本企業の競争力向上に結び付くわけではないことだ。世界市場で勝つには、最先端で勝てる競争力を保有していなければならない。
この厳しい現実を前に、日中政治対立が過去最悪レベルに至ってもなお、中国市場で事業の縮小・撤退を行う日系企業は限定的だ。
中国に進出する日系企業の景況や事業環境に関する調査を実施してきた中国日本商会は2月、最新の調査結果を公表した(調査は26年1月8〜23日、中国全土1427社が回答)。
それによると、26年の中国投資について「増加又は維持」と回答した企業は59%に達した。

ハイエンド・先端を狙う
中国投資を継続する企業が多い理由の1つは、市場の拡大だ。
例えば産業用ロボット。確かに日系企業は中国メーカーに逆転を許したが、19年比で販売台数を伸ばしている。中国の産業用ロボット市場は19年に14.9万台だったところ、25年には33.4万台に倍増。世界市場の約57%を占めるまで膨らんだ。


















