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あなたも知らずに誰かを傷つけているかもしれない…日常に潜む小さな攻撃「マイクロアグレッション」の正体

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「無自覚なの攻撃」の怖さ
社会における偏見や差別、固定観念のほとんどが「無意識」のうちに起こります(写真:mapo/PIXTA)
  • 内田 舞 小児精神科医、ハーバード大学医学部准教授、マサチューセッツ総合病院小児うつ病センター長

INDEX

「ジェンダー=男女の不均衡」がいまだ根深い日本社会。家庭内労働の偏り、賃金格差、そして性加害事件まで男女間の不正義は再生産され続けている。その背景にある、無意識の偏見と社会の構造に迫ったのが、ハーバード大学准教授で医師の、内田舞氏による新刊『ジェンダー・ジャスティス 社会の無意識が生み出す性と権力の構造』だ。
第2回は、なぜ人間は偏見を持つのか――そのメカニズムを取り上げる(同書より一部抜粋・編集してお届けします)。

偏見と差別を固定化する社会

なぜ人は偏見を持ち、それをもとに差別するのでしょうか。

固定観念や無意識の偏見は、1回形成されるとそれを取り払うことはとても難しい。それは脳の仕組みに起因しています。

脳を含め、体の働きはなるべくエネルギーを使わずに自然界で生存につながるように、省エネで動いて効率化を図っています。

物事を考える部位は、頭の前の部分にある「前頭前野」。考える行為を始めると、この前頭前野が活性化され、大きなエネルギーを消費します。初めてのことを学ぶときは、誰しも疲れを感じることでしょう。

私も医学部時代、勉強するたびにクタクタに疲れて、頻繁に炭水化物をとらなければやっていけないという感覚がありました。考えることはそれくらいエネルギーを使うことなのです。

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【「習慣化」と「偏見」の関係】

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