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あなたも知らずに誰かを傷つけているかもしれない…日常に潜む小さな攻撃「マイクロアグレッション」の正体

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「無自覚なの攻撃」の怖さ
社会における偏見や差別、固定観念のほとんどが「無意識」のうちに起こります(写真:mapo/PIXTA)
  • 内田 舞 小児精神科医、ハーバード大学医学部准教授、マサチューセッツ総合病院小児うつ病センター長
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社会における偏見や差別、固定観念のほとんどが「無意識」であるのは、このためです。保守的な考え方になってしまうことは、生物学的に自然な流れなのです。

習慣化した思考は、「考えなくていい」という抑制シグナルのもと、意思や新しい考えが届きにくい場所にあるので、それに自分で気づくことも、また考え方を変えるのもとても難しい。

考え方を変えるためには、抑制のシグナルに対抗して前頭前野を活性化しなければならない。これはものすごくエネルギーを要することなのです。

「固定観念」を指摘されても、「考えなくていい」というシグナルを受け取っている前頭前野はなかなか活性化してくれません。考えることはとても大変なので、生物学的には避けたい。

「ポリコレの議論は面倒くさい」「考えるのも疲れる」と言われてしまうのも、こういった脳の機能の影響です。

だからこそ、私たちが考えることには意義があります。

まずは、考えて、経験を振り返ってみる。自分の感情、考え、行動について、正直に向き合ってみる。「私はこういう考え方を持っているのだ」と気づく。

そして、気づいたら、今まで抑制されていた前頭前野を活性化して考え、固定化された回路を崩していく。すると、今までとは別の捉え方、別の視点、失われていたものや間違った考え方、意図せず誰かを傷つけていること、自分を傷つけていることに次々と気づくことができ、新しい世界が広がります。

私自身、それで内在化していた固定観念から解き放たれることができたのです。

マイクロアグレッション=小さな攻撃

前述のように、無意識下で偏見や差別、固定観念が習慣化してしまうと、自分は意図せずとも誰かを加害してしまうことがあります。それが「マイクロアグレッション=小さな攻撃」となります。

マイクロアグレッションは、「政治的文化的に疎外された集団に対して、日常の中で行われる何気ない言動に表れる偏見や、差別に基づく見下しや侮辱、否定的な態度のこと」と定義されています。

この言葉は、私が所属するマサチューセッツ総合病院の精神科医である、ハーバード大学教授のチェスター・ピアス医師が、1970年代に提唱したものです。

彼はアフリカ系アメリカ人で、白人が黒人に対して無自覚に行う貶(けな)しが黒人の精神衛生に悪影響を与える現象を研究しました。

彼は、マイクロアグレッションによってさまざまな人の精神衛生が傷つけられていることを指摘したのですが、当初は「意味がわからない」という人が多くいました。

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【被害者側でないと理解できないもの】

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