水道橋に誕生した「謎のラーメン店」店主はあのSUSURUだった!「何度も出店の誘いを断ってきた」彼がなぜ実店舗を出すのか

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また、彼が繰り返し強調するのが「食事としてのラーメン」である。近年のラーメンシーンは高級化・専門化が進み、一杯の完成度を追求する流れが強い。その中でSUSURUくんは、あえて満腹感や日常性にフォーカスする。ボリュームも含めて満足できる一杯を提供し、また食べに来たいと思わせる店を目指している。

高い注目度に甘えるつもりはない

北ノ醤油チーホー SUSURU
(写真:筆者撮影)

もちろん、ラーメンのトップYouTuberが手がける店である以上、注目度は高く、期待値も自然と上がる。だが本人はそこに甘えるつもりはない。「名前で来てもらえるのは最初だけ。その後は味で選ばれないと続かない」と冷静に語る。

北ノ醤油チーホー SUSURU
(写真:筆者撮影)

むしろ彼が見据えているのは、ラーメンの「入口」としての役割だ。SUSURUくんのYouTube「SUSURU TV.」を観て興味を持ち、軽い気持ちで訪れた人が、「ラーメンってこんなに美味いのか」と驚く。その体験が、次の一杯へとつながっていく。自身が「ラーメン二郎」で衝撃を受けたように、新たなファンを生み出す装置になれれば理想だという。

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現時点ではメニューは醤油の一種類のみだが、今後はバリエーションの開発や展開の可能性も視野に入れている。ただし、まずは水道橋の一店舗をしっかり根付かせることが最優先。その上で、将来的な店舗展開も検討していく構えだ。

「ラーメンを食べ続けてきた男」が、「ラーメンを作る側」へと踏み出した今回の挑戦。そこにあるのは、話題作りでもビジネス戦略だけでもない。シンプルに、「美味い一杯で人を喜ばせたい」という原点だった。

突如現れた「北ノ醤油チーホー」は、決して偶然の産物ではない。膨大な経験と、ほんの少しの勇気、そして圧倒的なスピード感が生んだ必然の一杯なのである。

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井手隊長 ラーメンライター/ミュージシャン

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いでたいちょう / Idetaicho

全国47都道府県のラーメンを食べ歩くラーメンライター。「東洋経済オンライン」「マイナビニュース」「AERAdot.」等の連載のほか、コンテスト審査員、番組・イベントMCなどで活躍中。近年はラーメンの「1000円の壁」問題や「町中華の衰退事情」、「個人店の事業承継」など、ラーメン業界をめぐる現状を精力的に取材。テレビ・ネット番組への出演は「羽鳥慎一モーニングショー」「ABEMA的ニュースショー」「熱狂マニアさん!」「5時に夢中!」など多数。東洋経済オンラインアワード2024にて「ソーシャルインパクト賞」を受賞。その他、ミュージシャンとして、サザンオールスターズのトリビュートバンド「井手隊長バンド」や、昭和歌謡・オールディーズユニット「フカイデカフェ」でも活動。著書に「できる人だけが知っている 『ここだけの話』を聞く技術」(秀和システム)がある。

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