妻に相談せずベランダに…
終の住み処と決めて生活を送っている深川本所方面のマンションには、かなり幅の狭いベランダが長く西と南に延びているのだが外側はコンクリの壁だから日射しが限られている。
かといって半透明でも柵でも夏の太陽光がきつくて無理だ。したがって、俺はうまく漏れ差し込んでくる太陽をかすかなたよりに、様々な鉢植えをよりよく組み合わせて人生を全うする他ない。
しかも二方面に向く狭いベランダのうち、「西側には鉢を置かないでほしい」というのが同居人の要求だ。「今回こそ自由に洗濯を干してみたい」と言う(これまで日々、必死に土や蔓をよけて衣服を乾かしていたのだそうだ)。
「そのかわり南はすべて明け渡すから」と大胆な条件を出されて、俺としては断るわけにもいかなかったのである。




















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