「親よりポトスか」植物好き幼子に父が抱いた畏敬。還暦前に親になったいとうせいこうさんが"ベビーカーからの目線"で知る季節
観葉植物に嫉妬
俺はもういい年齢なのだが、不妊治療を経て今年新しい命を授かった。それで現在、仕事のペースを出来るだけ子供中心にして生活している。
とはいえこうして植物エッセイは書いているわけだし、好きなことをやめてしまったわけではない。
フリーランスとしての育児休暇は「なんなら休暇も柔軟に休止」がモットーで、自分が子供の世話をしないでも済む時間にはせっせと仕事をするし、妻に「この日はよろしく」と言われればまったくスケジュールを入れずに家事にいそしむ。
そういう毎日を過ごすうち、はやくも子供は5カ月になった。
早産だったから実質は4カ月の体という考え方も並行させつつ、しかしなんにせよ世に出てきた年月で数えれば5カ月。生まれた途端に二重のアイデンティティがあるという曖昧な感じは、何が本職かわからないと言われやすい俺とあまり変わらない。
で、その小さい奴がある時期、2カ月ほど部屋の壁に這ったポトスばかりをなぜかじっと見たのである。





















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